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バッタンバンで晴読雨耕

バッタンバンを中心としたカンボジア北西部の情報ブログ-大学教育、地雷、農業、開発、投資に関する話題から ホテル、レストラン情報まで

 

トンティン

カンボジアにはトンティンというお金に関する仕組みがある。

言葉で説明するのは難しいため、

日本の無尽(講)や頼母子(講)と似たものと説明されてしまうのだが、

この説明で分かる人のほうが少なそうだ。


いずれにしても、

同様の仕組みは多くの国にあり(ROSCAとの略称で呼ばれる)、

カンボジアや日本特有のものではない。


身近にこれをやっている人がいたこともあり、

この国ではそれなりに一般的なものだと理解していたのだが、

現在行ってる農村の調査においては、

皆首を横に振るか笑うだけで参加している者はいないという。


調査対象の世帯数が少ないため、

確率で考えればこのような結果になってもおかしくないのだが、

これについて質問を受けたときの彼らの表情やリアクションからすると、

どうもそれだけではないようである。


村の人々、学識経験者、開発援助関係者、様々な人の話を基に推測すると、

(1)トンティンは都市部(特に市場関係者)においては比較的一般的だが、農村ではあまり行われてない、

(2)金融の仕組みというよりはギャンブルに近いため、参加している者はそれについて話したがらない、

のいずれかであるようだ。


もう少し調べてみる必要のあるテーマだ。

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Comments

1. 難解なトンティン 
 私もMFを調べていたらトンティンに行きつきました。フォーマルな金融サービスの普及が遅れている田舎で根付いていると勝手に思ってましたが実態は違うようですね。
 基本的な機能は商売で急にお金が必要になった時や家族が病気になった時、メンバーの掛け金を融通してもらうと言うことではないでしょうか。都会でも銀行やMFIのローンを利用するのは敷居が高いあるいは近所の高利貸に頼むのはイヤという感覚は強いと思います。
 ところでトンティンのギャンブル性に言及した情報に接したことはあるのですが今一わかりません。お金が入用な人が多い場合、順番を「くじ」で決めることはあるでしょうが基本はプールしたお金を使った人が利子を払うイメージではないのでしょうか?
2. Re:難解なトンティン 
>笠屋さん

これまで高利貸ししかサービスのなかった農村でMFが広がっているという見方が、より現実に近いと思います。
高利貸しについては、歴史的に見ても農村では非常に一般的で、MFについても、自宅まで来てくれるため、敷居が高いということもないと思います。
デルヴェールの「カンボジアの農民」やKiernan and Bouaの「Peasants and Politics in Kampuchea, 1942-1981」にも、高利貸しに関する記述がありますので、参考になされてはどうでしょうか。(トンティンは記述なし。)
トンティンでは毎回入札のような仕組みでお金の受取人を決めますので、そこにギャンブル性があるものと思われます。いずれにしても、バッタンバンの農村部ではあまり行われていないと考えています。
3. Re:Re:難解なトンティン 
>バッタンバン長さん

貴重な情報ありがとうございました。そうですか、やっぱり都会とは違いますね(プノンペンの大手マイクロファイナンスはまるで銀行の様)。MFの担当者が家まで来てくれて、希望や実情に沿ってビジネスの妥当性や返済計画についてアドバイスしてくれるのが本来のあり方と思います。
 文献のご紹介感謝です。去年駒場で開かれた”パリ和平後20周年シンポ”で農村の高利貸は、「洪水など災害があった時、返済を待ってくれるので利用する農家が多い」との断片的な発言で直観的に納得してしまった程度ですからもっと勉強してみます。インフォーマルの世界は奥が深そう。...
 トンティンについて「入札」という単語がひっかかりました。クロマーブログの【カンボジアこんなの知ってる?】今回のお題:トンティンの大まかな流れ -2.「頭」は確認した希望賭け金額から、最も低い金額提示者 を、その月の配当金受領者と決定し、その賭け金額を「参加者」全員から回収し、配当する。-の「賭け金」を「入札金額」と読み替えられないかと考えました。お金の必要な人は安い金額を提示する。例えば毎月の掛け金100㌦のトンティンで一番安い80㌦を入札すると20㌦(つまり利息)を差しひいた金額X人数分を借りられるが満期には100㌦X人数分返さなければならない。  まあ、いろいろなパターンがあるでしょうから一概には括れないと思いますがもう少し調べてみる気になりました。今後とも情報交換させてもらえると嬉しいです。
4. Re:Re:Re:難解なトンティン 
>笠屋さん

プノンペンなど都市部での調査を行ってはおりませんが、私もプノンペン在住歴のほうが長いので、その感覚から言えば、都市部の特徴として月給制の仕事をしている人が多いということが挙げられると思います。安定した収入があるために、金融ツールを駆使して家計のやりくりをする必要がないという仮説が成り立つかと。
また、MF以外にも様々な金融ツールがあるため、MFに頼らなくてもよいとも考えられます。
トンティンのやり方については、基本的にはクロマーに書いてある話と同様と考えてよいと思います。毎回、それぞれの参加者(親以外)が「利子」として返す額を紙に書いて親に提出、この額が一番大きかった人が受取人になるという仕組みです。クロマーに書いてあるのは、「利子」ではなく、受取額を書くという仕組みと思われます。
都市部でもトンティンに参加している人は、市場内や職場内のグループなどが多いようですので、誰でも借りることができる高利貸しのほうが全体の利用者は多いと思われます。
今後ともよろしくお願いします。
5. Re:Re:Re:Re:難解なトンティン 
>バッタンバン長さん

"受取金額"と解釈するとすっきりしてきました。借り手が必要性・緊急性に応じて利子を入札する仕組みは長い歴史で洗練されてきたのでしょうね。貸し手に徹すれば比較的高い金利収入を望めそうですが借り手に事故があれば貸し倒れのリスクを孕むクローズドの限界を承知の上で複数のトンティンに加入するのでしょう。
 都会の余裕資金が銀行預金に向かわずトンティンで資金運用されたりゴールドを貯めこんだりするのは前近代的な印象を持たれることが多いですが“お金を回す・守る”という金融本来の機能は働いているなと感じました。少しずつトンティンの謎が解けてきました、感謝です。
 プノンペンで高利貸しの利息は、年60%程度と聞いたことがありますが農村部でもこのレベルなのでしょうか?
6. Re:Re:Re:Re:Re:難解なトンティン 
>笠屋さん


実際にトンティンをやっている/いた人間から直接話を聞いていますが、ゲームの一種であると言う人もおり、その位置付けが興味深いと感じています。
農村の「高利貸し」については、高利かどうかは微妙なところかもしれません。まだ調査中のため、結論を出す訳にはいきませんが、それほど「高利」ではない例も少なくないようです。
高利貸しは無店舗営業が多いようで、これに特化した調査は難しそうです。

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Author:バッタンバン長
カンボジア王国バッタンバン在住、バッタンバン長です。
バッタンバンを中心に、開発援助業務、大学講師、社会調査、日系企業進出・投資のお手伝い等をやっております。
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