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バッタンバンで晴読雨耕

バッタンバンを中心としたカンボジア北西部の情報ブログ-大学教育、地雷、農業、開発、投資に関する話題から ホテル、レストラン情報まで

 

マイクロファイナンスの金利2

マイクロファイナンスの金利の話の続き。

もう一度まとめると、
農村で暮らす人々の金融ツールは、
親戚・知人からの借金、
IMLsからの借金、
マイクロファイナンスからの借金、
ツケでの購入(物品購入の場合)があり、
現金に限って見れば、
マイクロファイナンスの金利は親戚・知人から借りるよりも高いが、
IMLsよりは低いというのが大まかな状況。

マイクロファイナンスの進出、そしてその金利は、
農村生活者にとってどんな意味があるのだろうか?

まず、当たり前の話ながら、
選択肢が1つ増えるということが挙げられる。
農繁期であれば、
親戚・知人も現金が必要な時期であり、
お金が借りにくいことも多く、
選択肢が増えるのはそれだけでよいことであろう。

そして、そこでIMLsよりも低金利で借入ができるというのだから、
よりありがたい話であるはず。

また、種籾をツケで買う場合でも、
IMLsと同様の利子(100%/期)が付くのだから、
やはりMFIsで金を借りて購入するほうが効率がよいと言える。

これらだけを見れば、
農村生活者にとってはよいことずくめのはずだが、
それでは何故IMLsからの借金、種籾屋へのツケがなくならないのか?
本当にマイクロファイナンスに利があるのであれば、
わざわざ高利のIMLsから金を借りる必要もなければ、
種籾屋からツケで籾を購入する必要などないはずだ。

これを理解するには、
金利以外の部分にも目をやる必要があるだろう。

マイクロファイナンスの金利は一般的にIMLsよりも低いが、
借入には担保(土地)が必要である。
また、返済は借入の一カ月後から毎月行わなければならない。
その点、
IMLsや種籾屋では担保が不要で、
返済スケジュールや返済額に対しても融通が利くという「強み」があるのである。

種籾を買う金をMFIsから借りて稲作を始めても、
次の月から返済をしなければならないというのでは、
稲作以外の収入源を確保しなければならなくなってしまう。
実際、その返済のために、
IMLsから金を借りる例も少なくないのである。
こうなれば、
MFIsとIMLsの両者に対して金利を払うことになるのだから、
収穫後まで待ってくれるIMLsや種籾屋から借りたほうが楽という考えも成り立つ。
(多重債務の問題についてはこちらも参照されたし。)

インフレ率が高いのだから、
実質的な金利はもっと低いはずという指摘もあるかもしれない。
もっともそうな指摘ではあるが、
都市部の物品の小売価格からはじき出される統計を当てはめることに、
それほど意味があるのかは疑問である。
むしろ、種蒔きの頃よりも、
収穫時期のほうが作物価格が低くなることを(供給量が多いため)考慮されるべきとも思われる。

後半はマイクロファイナンスの弱みとも言える話だが、
商売を興すための資本として使われるのであれば、
避けられそうな問題ではある。
もっとも、人口の少ない農村において、
皆が商売を始める訳にはいかないであるが・・・

次は、MFIs側から見た金利について考えてみたいと思う。
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Author:バッタンバン長
カンボジア王国バッタンバン在住、バッタンバン長です。
バッタンバンを中心に、開発援助業務、大学講師、社会調査、日系企業進出・投資のお手伝い等をやっております。
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