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バッタンバンで晴読雨耕

バッタンバンを中心としたカンボジア北西部の情報ブログ-大学教育、地雷、農業、開発、投資に関する話題から ホテル、レストラン情報まで

 

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スリン県の病院

カンボジアの北にあるタイのスリン県。
以前も書いたとおり、
クメールスリンと呼ばれるクメール族が住む地域であり、
カンボジア人にとっては比較的容易に訪れることが出来る「外国」である。
(パスポートではなくボーダーパスでも入国可。)

スリンの公立病院はクメール語も通じ、
費用の割には高度な検査・治療が受けられることから、
カンボジア人には人気の訪問先となっている。

実際にスリンの病院を訪れてみると、
看板や掲示板等もタイ・クメール語が併記されており、
受付から診察まで全てクメール語で対応可となっていた。
時間帯にもよるのだろうが、
訪問時、待合いに並ぶ患者は100%カンボジアの方であった。

Surin Hospital 1

Surin Hospital 2

病院の外にはカンボジアナンバーの車両も並んでおり、
シェムリアップ等の近隣だけでなく、
プノンペンからもここを訪れる人がいることが分かる。
遠方からの訪問となるため、
市内のホテルにはカンボジア人宿泊客が少なくない。

滞在した安宿には日用品を大量に買い込んだクメール人が多数おり、
医療だけでなく、買い出し先としても人気であることが分かる。

カンボジア国内の医療施設も少しずつ整って来てはいるものの、
やはりプノンペンが中心であり、
質の面で疑問を持つ市民も少なくないことから、
スリンの病院の人気は今後も当面は続きそうな気がしている。
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中国の対カンボジア戦略

中国の対カンボジア支援についてまとめてみたい。

歴史的な経緯を見れば、
中国はポル・ポト派を支援しており、
これと対立していた現政権との関係は決して良好ではなかったはずである。
在カンボジア中国大使館のウェブサイト(中国語版)にある過去の外交イベントを見ていくと、
やはり2000年代後半から活発な動きが確認出来る。

2006年: 温家宝総理訪カ、「全面パートナー関係」成立
2008年: 国交50周年「中カ友好年」
2009年: フン・セン首相訪中、習近平副主席訪カ
2010年: フン・セン首相訪中(上海万博開幕式出席と合わせ計3回?)、「全面戦略パートナー関係」成立、 
 呉邦国全人大委員長訪カ
2012年: 胡錦涛国家主席訪カ、フン・セン首相訪中(2回)、王毅外務大臣訪カ
2014年: フン・セン首相訪中

これらのうちで重要なターニングポイントになったのは、
2009年の習近平副主席訪カではないだろうか。
1992年から2009年までの17年間の中国の支援額累計は9.3億米ドルであったのに対し、
副主席の訪カ中、中国は12億米ドルの支援を表明している。

2010年、呉邦国全人代委員長の訪カの際には、
2015年までの5年間に16億米ドルの支援を表明。
この年に全面的戦略パートナー関係に入ったとされている。

先の習金平国家主席の訪問と支援表明はこうした流れの中で行われたものであることが分かる。

また、中国の対カンボジア支援を考える上では、
同国の外交戦略についても理解が必要と思われる。
中国がどこに国益を見てカンボジア支援を実施しているかを考えるということである。

やはり在カンボジア中国大使館のウェブサイトを見ると、
「一帯一路」というバナーが見える。
「一帯」とは中国からヨーロッパに向けて広がる「丝绸之路经济带(シルクロード経済ベルト)」の略で、
「一路」とは中国から東南アジア、インド、中東、アフリカへと繋がる「21世纪海上丝绸之路(21世紀海上シルクロード)」の略である。
同バナーからのリンクを読むと、
2013年9月~10月に習近平国家主席が提唱したもので、
インフラ整備、貿易促進等を通じ巨大な経済圏を作る構想であるとされている。

「一帯一路」の原則とは以下とのこと。
1.国連憲章の目的と原則の順守
2.開放的な協力
3.協調と寛容
4.市場ルール
5.Win-winの関係

当然ながら、
カンボジアは後者「一路」に含まれており、
対カンボジア支援もこの文脈において理解されるべきものであろう。
経済圏構想とは聞こえはいいが、
Win-winの理念がどの程度実現されうるものかはやはり大きな懸念である。

(追記)
在カンボジア中国大使館のウェブサイト(中国語版)上、
「一帯一路」の上には「南海問題(南シナ海問題)」とあり、
中国の領土問題に関する主張もしっかりとなされており、
これが如何に重要視されているかがうかがえる。

 

書籍 「人口と日本経済」と「武器としての人口減社会」

人口動態の変化によって日本経済がスローダウンしている、
より具体的には、
人口減少や老年層の相対的な増加が経済に負の影響を及ぼしている、
こうした議論は非常によく目、耳にするものだ。

そうした中、この議論に異を唱える新書2冊が目を引いた。
吉川洋(東京大学名誉教授/マクロ経済学)著「人口と日本経済-長寿、イノベーション、経済成長」、
村上由美子(OECD東京センター長)著「武器としての人口減社会-国際比較統計でわかる日本の強さ」である。

何よりも目を引いたのはそれぞれの帯に踊る力強いメッセージ。
吉川のほうには「日本の衰退は必然?経済学の答えはNOです。」、
村上には「少子高齢化はチャンス!」とある。
経済学、国際比較統計の観点から、
日本の明るい展望が示されるものとついつい期待値も上がってしまう。

しかしながら、上がってしまった期待値の分だけ、
読後感は複雑なものであった。
確かに、吉川は経済学的な視点から、
村上は様々な統計を用いて説得力のある議論を展開するのだが、
いずれにおいても、
残念ながら人口減少によって経済が上昇するという結論は示されていない。

当たり前と言えば当たり前の話。
人口減少によって経済成長するのであれば、
現在すでにその傾向が見られているはずなのだ。

むしろ、共通した答えは、
経済成長はイノベーションによって生まれるというものである。
村上が論じるのは、
イノベーションが生まれるための環境が日本には整っているという点。

吉川は様々な有名なマルサスに始まり、
経学学者たちが人口問題をどう捉えてきたかを示し、
確かに必ずしも人口減少によって、
経済が落ち込むという確固たる結論がある訳ではないという論を展開する。
しかしながら、
次の文章のとおり、
人口減少は問題であるとの認識も示す。

人口減少は大きな問題だが、しかしその一方で、日本経済の「成長」については、「人口減少ペシミズム」が行きすぎている。人口が減っていく日本経済に未来はない、といった議論が盛んになされるが、これは間違っている。先進国の経済成長は、基本的には労働人口ではなく、イノベーションによって生み出されるものだからである。(P. 50)

人口減少によって経済が衰退することを心配し過ぎず、
イノベーションに力を注ぐべきということか。

若干残念な感はあるものの、
イノベーションこそが成長の鍵であることが分かれば、
そこの努力をするしかないのであろう。

村上が示す数々の統計や、
吉川の長寿、経済成長に係るエッセイ(そもそも本書は論文ではなく、エッセイである)は、
なかなか面白いのでそういう期待を持って読まれることをオススメします。



 

カンボジアのカボチャ

南瓜と書いてカボチャ。
この言葉の語源が「カンボジア」(カンプチア)であるという説は有名な話だ。

旅行ガイドなどでもカボチャプリンがローカルスイーツとして紹介されており、
カンボジアとカボチャの関係は一見強そうに思われる。

しかしながら、
農村レベルで見るとカボチャの存在はそう大きくはない。
料理で言えば、
スープの具材だったりにはなるが、
これが主食である訳ではなく、
カボチャプリンもそれほど多く食べられている訳ではない。
当然、これを栽培する農家もそう多くはない。

Pumpkin.jpg

州内のカボチャ農家に話を聞いてみると、
一様にその売値の低さについて不満を抱いていることが分かる。
地域差や時期、品質にもよるが、
キロ当たりの価格は数百リエル程度。
10キロ弱のカボチャで1つ100円にも満たないこともあるようだ。

それならば作らなければいい。
そう言って片づけてしまうのは簡単だが、
加工等をして付加価値を付けられないか考えてしまう。

カボチャの語源となったこの土地で、
カボチャの未来を考える。
よい知恵のある方はいないでしょうか?

 

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プロフィール

バッタンバン長

Author:バッタンバン長
カンボジア王国バッタンバン在住、バッタンバン長です。
バッタンバンを中心に、開発援助業務、大学講師、社会調査、日系企業進出・投資のお手伝い等をやっております。
お問い合わせ等は、下のメールフォームからお願いします。

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