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バッタンバンで晴読雨耕

バッタンバンを中心としたカンボジア北西部の情報ブログ-大学教育、地雷、農業、開発、投資に関する話題から ホテル、レストラン情報まで

 

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食品輸入の増加

地元英字紙「Phnom Penh Post」の報道。

商業省が発表した統計によれば、

2012年上半期のカンボジアの飲食品の輸入額は、

前年同期比で28%増加し、

94.7百万ドル(約76億円、前年同期は74百万ドル)であったとのことだ。


この数字が正しいとすれば急激に飲食品の需要が高まっていることになるが、

同紙の記事においては、

有識者の分析として、

多くの人が品質の点で輸入品を好むことや

国内需要の伸びに供給が追い付いていない状況などが紹介されている。


カンボジアでは、

砂糖や塩、醤油などといったベーシックな調味料ですら輸入品が多く、

質がよいとして好まれているのは事実であろう。

単純に考えれば、

国民の生活水準が上がってきたということである。


国内産業が供給できていないという指摘についても、

多くの人が同意せざると得ないものと思われる。

原材料(農作物)の生産自体は年々増加しているのだが、

それを加工する工場が国内にはまだまだ少なく、

バッタンバン州内で言えば精米工場の他は、

家内制手工業と呼ぶようなレベルの場所が在る程度だ。


カンボジアの農家がつくった作物が

仲買を通じてタイやベトナムへ輸出され、加工されるという構図は、

内戦以降大きく変わっていないはずだ。

変わったのはベトナムの加工品が増えたことくらいではないだろうか。


食品加工の工場をつくれば安い原材料と人件費を活かして、

タイやベトナムに勝てる商品が作れるはずなのだが、

これがなかなか進まない。

その原因については諸説あるようだが、

別途書くことにしたい。


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オクラ栽培農家

パイリンのタイ国境近くでオクラ栽培を行う農家を訪れた。


バッタンバンで晴読雨耕-オクラ栽培農家


特に僻地に住む農家にとって最大のリスクは、

作物が買ってもらえるか否かということだが、

この農家では買付を行う企業と事前に契約を交わすことでリスクヘッジを行っているそうだ。


現在、収穫が行われているオクラは、

契約先の企業を通じ、タイの業者に送られた後、

日本等にも輸出されるという。


先日訪れたバンティアイミアンチェイのメロン農家も同様で、

このように農家と買い手、そして市場という流れをどう作るかが、

この国の農業振興の一番の課題であると思われる。


農村部に住む人たちが農業をやって儲かる仕組みをつくらない限りは、

貧困削減もなかなか進まないであろう。


 

2012年上半期地雷・不発弾被害者数

国際NGOのHandicap International等がまとめる地雷被害者統計

CMVIS(Cambodian Mine Victim Information System)の6月分がまとめられ、

2012年上半期(1~6月)の統計が発表された。


これによると、

同期の地雷・不発弾の被害者数は104名、

うち22名が死亡、83名が負傷となっている。

2011年の同期の数字は113名であったことから、

若干だが減少したことになる。


2011年全体では211名(うち死亡43名、負傷169名)の方が被害に遭っている。



 

メロン栽培農家

バンティアイミアンチェイ州でメロン栽培を行っている農家を訪れた。


バッタンバンで晴読雨耕-メロン栽培農家


種はタイや台湾のものだそうだ。


栽培は国際NGOによって支援されており、

このNGOが直接農家から買い付け、

国内のスーパーなどに販売されているとのこと。


NGOによる支援自体はよいものだと思うが、

それが前提の農業だとすれば継続性に疑問が残る。

NGOの支援が終わった後にも、

農家だけで販売まで行っていけるとのかという問である。


(写真は台湾産のメロン)


 

JNNCの訪問


バッタンバンで晴読雨耕-JNNC大学訪問


カンボジアで活動する日本人NGOワーカーのネットワークである

JNNCのメンバーが大学を訪問された。


大学側からは副学長の他、農村開発学科職員と学生が参加し、

それぞれの活動の紹介や質疑応答が行われ、

その後、JNNCメンバーによるキャンパスと農園見学が実施された。


農村開発学科で学ぶ学生にとって、

外国である日本のNGO職員の話を聞く機会はほとんどなく、

彼らにとってもとてもいい勉強になったようだ。


また、普段なかなかバッタンバンを訪れることがないJNNCの皆さんにも、

じっくりと大学の様子を見て頂けたものと思う。


産学間のギャップというのはどの分野でもあるものだろうが、

このような機会が、

こうしたギャップの埋めるのに役に立てば嬉しい。


すでに在学生1名が日本のNGOで仕事を始めており、

今後、更なる連携が進んでいくよう期待したい。


(写真はNGOの活動紹介に見入る学生たちの様子)

 

復調

熱、発疹も収まり、

安心できる状態にまで回復してきた。

ただ、まだ体力は戻っておらず、

食欲もあまりない状態。

体力が完全に戻るまでは後数日かかるだろうか。


今回の件で、ご迷惑、ご心配をかけた皆様に御礼申し上げたい。

感謝。


それにしても今回のデング熱は辛かった。

以前かかったとき(2003年?)は数日寝ただけで済んだが、

今回は39℃以上の高熱が1週間も続いた。

あらためて健康の有難みを思い知った次第。


 

体調不良にて

デング熱にかかり、

辛うじて最低限の仕事がこなせてる状態になってしまった。

完全復活までは後数日が必要だろう。


辛い。


今年はデングの当たり年と言われているので、

カンボジア在住の皆さんはご注意下さい。


 

水耕栽培の実験

農学部で水耕栽培の実験が行われた。


水耕栽培とは簡単に言えば土を使わない栽培方法だが、

具体的にはいくつかの方式があり、

今回実験で使った仕組みでは電力やディーゼルポンプを一切必要としない。


カンボジアは灌漑率が低く、

仮に灌漑があってもため池や水路からポンプで水をくみ上げる仕組みのため、

掘削等にかかる初期投資の他、利用にもコストがかかってしまう。

日本のような高低差のある地形ではないため、

効率のよい灌漑普及は難しい。


バッタンバンで晴読雨耕-水耕栽培2


カンボジアで水耕栽培の前例はなく(恐らく)、

この実験もまだ始まったばかりではあるが、

ついその実用性に期待をしてしまうのだ。


(写真は水耕栽培実験の様子)


 

地雷除去の方法

一般的に地雷の「除去」や「処理」、
英語でもmine clearance或いはdeminingという言い方をするが、
「地雷除去」団体、組織が行う作業の主は地雷の探知である。


また、平均的な地雷原においては、
1haに数個ある程度であるため、
地雷を見つける作業というよりは、
地雷がないことを確認する作業という表現のほうが的確かもしれない。


探知作業には金属探知と火薬探知があり、
後者は限られた数の探知犬によってしか行われないために、
前者が主となる。
これは除去隊員(ディマイナー)が金属探知機を地表数cmに近づけ、
移動させながら地中の地雷内部の金属を探る作業で、
当然ながら途方もない時間のかかるものだ。

バッタンバンで晴読雨耕-地雷探知犬


探知機が使いやすいように、
この作業の前に地表の草木をはらわなければならない。

以前はこのも全て手作業で行われていたが、
CMACでは日本政府の支援によって納入された油圧ショベルベースの灌木除去機も活用している。


灌木除去機の仕組みは、
バケットの代わりに取り付けられたアタッチメントのロータリカッタが草木を切り倒すというもので、
手作業では困難であった木や竹も安全に除去することができるため、
作業の効率化に大きく貢献している。
現在、20数台が稼働中である。


地雷探知犬は火薬の臭いをかぎつけ探知を行うので、
金属パーツの非常に少ない地雷が多いエリアではその強みを発揮する。
以前はヨーロッパでブリーディングされた犬を使っていたが、
現在ではカンボジア国内でもブリーディングや調教が行われるようになっている。


CMACには地雷そのものの除去も行うことができる地雷除去機も導入されている。
CMACが使用している除去機は3種で、
いずれも対人地雷の処理を目的につくられたものだ。

地面を叩き、抉りながら地中の地雷を粉砕していく仕組みだ。
装甲の厚いキャビンの中で作業を行えるため、
非常に安全に除去作業が行えるのが利点である。
現在、8台の除去機が活躍中。


バッタンバンで晴読雨耕-地雷除去機

単に地雷除去と言っても様々な手法があり、

それぞれの手法には特性、強みがある。

地雷除去組織は土地の地形や植生、地雷の埋設状況など様々な条件と

これら除去法の特性を考慮しながら、

効率的な除去作業に努めている。


(写真は上から地雷探知犬とドッグハンドラー、地雷除去機)


 

急性呼吸器疾患の正体(未確定)

地元英字紙のPhnom Penh Post等によれば、

急性呼吸器疾患 」の正体は手足口病(エンテロウイルス71)である可能性が高いとのことだ。


子どものとき手足口病にかかった経験はあるが(あまり覚えていないが)、

日本ではあまり死に至る病という認識はないと思われる。

60名の死者を出したというのは一体どういうことだろうか。

(数年に一度、大流行し死者を多く出した国はあるようだ。)


カンボジアで発症している病気の症状は、

発熱や呼吸器系、神経系の異常とされてきたが、

手足口病であればまず水泡に気付くような気もする。

「家庭の医学」によれば、

手足口病で発熱の症状が出るのは30~50%程度とされている。


最終的な調査結果発表を待ちたい。


 

新・Family Martの進出

バッタンバンのファミマは袋までファミリーだ。


バッタンバンで晴読雨耕-ファミマの袋


ファミリーによる

ファミリーのための

ファミリーなマートなのだろう。


 

急性呼吸器疾患

今月始めからの新聞の報道や大使館からの情報によれば、

カンボジア国内で原因不明の病気によって60名の死者(子ども)が出ているそうだ。


原因不明で感染症によるものなのかすらも分かっていないが、

その症状から大使館は「急性呼吸器疾患」と呼んでいる。

症状には高熱、呼吸器系及び神経系に異常が見られるとのこと。


デング熱も流行しているようだが、

この症状は主に発熱なので、

そこが見分ける基準と思われる。


これまでバッタンバン周辺では問題とはなっている様子はない。

今後より注意を払っていこうと思う。


 

モリンガ

最近、日本でも注目され始めたモリンガ。
注目の理由はその高い栄養価にある。


ビタミンCはオレンジの7倍、

ビタミンAはニンジンの4倍、

カルシウムは牛乳の4倍、

鉄分は牛乳の2倍、

カリウムはバナナの3倍、

その他、ポリフェノールなども多く含んでいる。


バッタンバンで晴読雨耕-モリンガ


インド原産と言われるモリンガはカンボジア国内にも自生しており、
その葉はスープの材料として使われている。

味にクセはないので色々な食べ方ができそうだが、

恐らく、逆にそのクセのなさのために(カンボジア人はクセのある野草好き)、

スープ以外で出されることはないようだ。


カリウムはナトリウムの排せつを促す働きがあるため、

高血圧を抑える効果が期待できる。

個人的には高血圧の家系のためできるだけ多く食べようと思っているが、

このスープを毎日食べるのは辛い。

他の料理も色々試してみてはいるものの、

やはり毎日食べるとなるとなかなか大変だ。


究極の食べ方は乾燥粉末だろう。

乾燥粉末の場合は、

ビタミンAはニンジンの10倍、

カルシウムは牛乳の17倍、

鉄分はホウレンソウの25倍、

カリウムはバナナの15倍。

(ビタミンCだけはオレンジの1/2に減少。)


乾燥粉末は新鮮な葉よりも少し青臭いが、

青汁として水やオレンジジュースに混ぜて飲む(お湯のほうが馴染みやすい)、

焼きそばの青のりの代わりにする、

ふりかけに混ぜる、

カレー・スープ類に入れるなどの使い方ができる。

また、一度作ってしまえば保存も効くのがいい。


バッタンバンで晴読雨耕-モリンガカプセル


栄養だけを手早くとりたいという場合は、

カプセルに入れたサプリメントがオススメだ。

カプセルをつくるのは面倒だが、

一度つくってしまえば毎日でも飲めるし、料理もしなくていい。


カンボジアにおいても企業によるモリンガ栽培が始まるとの話もあり、

今後はブームが起こるかもしれない。


(写真は上からモリンガの葉、自家製のモリンガカプセル)


 

コオロギの養殖

バンティアイミアンチェイでコオロギの養殖者を訪れた。


コオロギは農村における安価なタンパク源(スナック)であり、
収入源でもある。


一般的にコオロギは、
発電機やカーバッテリーと繋げた蛍光灯を並べ、
その下に水の入った容器(ビニールシートを利用)を置き、
光に集まってきたコオロギがその罠にはまるという仕掛けで捕獲される。
カンボジアの何もない農村で蛍光灯の列を見つけたら、
間違いなくこの仕掛けである。


コオロギの養殖については、

新聞で読んだことはあったが、
実際の養殖現場を見るのは今回が初めてだ。


バッタンバンで晴読雨耕-コオロギ1


この農家には期待していた繁殖設備はなく、
卵をタイから輸入し、孵化させ、大きくなるまで育てて売っているとのことであった。
餌はキャッサバの粉等。


それほど虫が苦手という訳ではないが、
数えきれないほどのコオロギの幼生が蠢く姿は、
決して気持ちのいいものではない。


バッタンバンで晴読雨耕-コオロギ2


卵を輸入して行うこの方法はそれほど利幅の大きいものではないが、
養殖自体は室内でできる上、安定性も高いと言えるだろう。


(写真は上から飼育場とコオロギの幼生)

 

続々・Family Martの進出(?)

例のFamily Mart がついにオープンした。


この店は我々の知るファミマなのかどうかという問いは愚問である。


この店はお父さんを中心にした親切、熱心な家族によって経営されている、

文字通り「ファミリーマート」なのだ。


大学生男子が好みそうなカルビ弁当も、

お嬢さんが好みそうな無印の文房具もおいていない。

しかし、4列ある商品陳列棚の1列は赤ちゃん用品で埋め尽くされている、

文字通り「ファミリーマート」なのだ。


店の中や外のベンチでゆっくり休憩することもできる。

しかも、コーヒーまで無料だ。

非常にアットホームな雰囲気である。


バッタンバンで晴読雨耕-ファミリーマート4


むしろ、本家ファミリーマートのどの辺が「ファミリー」的なのかを考えさせられてしまった。

返り討ちである。


場所はキャピトルなど長距離バス各社のオフィス近くのガソリンスタンド。


バッタンバンにお越しの方は、

ファミリーを感じにファミマへ是非。


 

ポイペト経済発展の兆し

ポイペト郊外の発展が著しい。


行政上はバンティアイミアンチェイ州の1郡に過ぎないポイペトであるが、

人口は約11万人と州都シソポン(約9万人)をも上回っている(2008年国勢調査)。

シソポンも他の州都と比べ決して小さい町ではないので、

ポイペトは平均的な州都よりも大きな町だと言っていいだろう。


これに加え、

タイからのカジノ観光客、

タイへの出稼ぎに出るカンボジア人、

物流関係者や国境を通過する旅行者など人の出入りも多いことから、

特に国境近くではこの数字が示す以上に活気のある印象を受ける。


ポイペト付近の国境線は

丁度ひらがなの「く」の字のような形をしており

「く」の右側(東)がカンボジア、左側(西)がタイとなっている。

おのずとこの町は東側に「発展」していくことになるが、

国道5号線沿いを中心に国境から東数キロまで商業地帯が伸びてきている。


バッタンバンで晴読雨耕-ポイペト東部


国境ゲート近くやその東の市場周辺には、

レストランや両替商、ゲストハウスなどが多く、

その先には鉄くずの集積場なども多く見られる。

国道から北側に入ったエリアでは宅地造成も進んでおり、

不動産情報を載せた看板をよく目にする。


バッタンバンで晴読雨耕-ポイペト工場


てっきりSEZ(経済特区) で行われていると思っていた日本電産子会社の工場建設も、

このエリアで行われている。

SEZも町の東側に位置してはいるが、

市街地からは少し距離があるため、

こちらのほうがワーカーを集めるのには都合がよいであろう。


来年には数kmの地点に新たな国境ゲート が設置される予定もある。


ギャンブルと人身売買の町という負のイメージばかりがつきまとってきたこの町も、

物流と製造業によってその経済が花開く日が近づいてきたようだ。

(写真上はポイペト郊外の新興住宅地、下が日系工場の建設現場)


 

ミアンチェイ大学

バッタンバンで晴読雨耕-ミアンチェイ大学


バンティアイミアンチェイの州都は一般的にシソポンの名で知られているが、

スワイやスワイシソポンなどとも呼ばれている。

行政上はセレイソポアンが正式な名だ。


この町にあるミアンチェイ大学(Mean Chey University、MCU)は、

州唯一の国立大学である。

所在地は町の中心部から西へ約5km、

国道5号線沿いの地点。


キャンパスの裏には川が流れ、

校舎からは町の北側の山を見ることができる

なかなか風光明媚なロケーションだ。


学生数は約2,000人とバッタンバン大学よりは規模が小さいが、

日本語学科も有しており、

今後の北西部の経済発展に重要な人材を育成している。


日本語学科にはカンボジア人の日本語教師の他、

JICAから派遣されている青年海外協力隊員の日本語教師も在籍しており、

熱心な教育が行われている。


バッタンバンで晴読雨耕-MCU日本語科


副学長によれば、

最近日系企業による訪問も増えつつあるそうだ。


以前は、「なんでここに日本語科?」と思ったものだが、

教師や学生の努力が花を咲かせる時期に来たのかもしれない。


(写真は上がMCU校舎、下が日本語の授業の様子)

 

書籍 「Cambodia's Curse」

Cambodia's Curse: The Modern History of a Troubled LandCambodia's Curse: The Modern History of a Troubled Land
(2012/09/04)
Joel Brinkley

商品詳細を見る

本書はピューリッツァー賞受賞歴のあるジャーナリストによって書かれた、

UNTAC以降のカンボジアの政治を中心とした近現代史である。


近現代史ではあるが、

出来事、事件を連ねるだけでなく、

それらを通じ一貫して垣間見られるカンボジア社会の問題についてあぶり出す切り口は、

ジャーナリストならではものであろう。


カンボジアの社会問題として取り上げられているのは政治的な汚職で、

現政権に対する見方は厳しい。

援助額を増し続けた外国政府、援助機関に対しても、

悪行に褒美をやったようなものだという見方を示す。


この本を近現代史というタイトルのままで読もうとすると、

内容に偏りがあるような印象を持たれるかもしれない。


元々、「Foreign Affairs」の記事として書かれたものがベースになっているため、

カンボジア国内の政治やアメリカ外交の変容に多くの紙面が割かれている半面、

近年の経済発展や農村の様子などについての記述は乏しい。


また、歴史的事実の記述であったとしても、

明確な論点を持って書こうとするために、

記述する出来事の選択基準やその書き方も恣意的になるのは当然である。

歴史書としてではなく、

政治的議論の書として読めば、

仮に反論があったとしても納得はいくであろう。


個人的には、

アメリカの対カンボジア政策(その有無も含め)の叙述は他書にないもので

97年の内戦後の援助の中断を経緯や、

2000年代以降国務省が同時期に起きていた中国、北朝鮮、スーダン問題で忙殺している間、

「人権団体」がカンボジア政策に深く関わっていく様などは非常に興味深いと感じた。

また、愛読してきた

ローカル英字紙の「Cambodia Daily」や「Phnom Penh Post」がソースとして多用されていることから、

自分の理解や記憶を再確認する作業にもなったと感じている。


2008年に国立医大の入試でを受けた1,800人の学生のうち、

半分(50%)以上正解できたら合格という基準を満たしたのが369名のみで、

不合格者の反発を受け、基準を25%に下げて507名の入学が認められたという話は、

当時新聞で読んでたまげた記憶がある。

この学生が医療の現場に就くのはそろそろだと、

今回あらためて読んで複雑な気分になってしまった。


最後にもう1つ。

UNTACの明石康氏の名前がYashushi Akashiとなっている点は、

第2版での改定をお願いしたい。


 

ポーサットオレンジとグリーニング病

バッタンバンで晴読雨耕-ポーサットオレンジ1


ポーサットオレンジと呼ばれるオレンジは、
名前こそポーサット州に由来するものの
バナン郡などを中心にバッタンバン州内で多く栽培されてきたいわば特産品である。
その栽培はフランス統治時代にさかのぼると言われている。


緑の皮をむいてそのまま食べてもいいし、

絞ってジュースにしてもいい。

皮に穴を空けて、

握って潰し穴から果汁だけを飲むというのもアリだ。


そんな人気のオレンジだが、
近年は病気によって生産量がかなり落ちていると思われる。

(正確な統計はないようだ。)


原因は、グリーニング病と呼ばれる病気の感染が広がり、
5年程前には農業大臣が他作物への転換を勧めるまでに至っていた。
(過去にはsilver leafという菌類による病気という報道もあったが、
中国語の黄龍病に由来するHLBやカンキツグリーニング病が正しいと思われる。)


実際、バッタンバン州に限らず、
オレンジやライムなどのカンキツ類の木には、
葉が黄色くなっているものが少なくない。

バッタンバンで晴読雨耕-ポーサットオレンジ2

これがグリーニング病の典型的な症状だそうで、
農家の人によれば、
この病気にかかると少しずつ葉の数が減り始め、収穫が落ち、
最後には全く葉がつかないようになっていくそうである。


この病気に感染した木は伐採する以外に対応がないために、
市場に並ぶオレンジにはベトナム産が多くなったと言われている。


(写真上はグリーニング病にかかった木になったポーサットオレンジ、下は葉の様子)


 

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プロフィール

バッタンバン長

Author:バッタンバン長
カンボジア王国バッタンバン在住、バッタンバン長です。
バッタンバンを中心に、開発援助業務、大学講師、社会調査、日系企業進出・投資のお手伝い等をやっております。
お問い合わせ等は、下のメールフォームからお願いします。

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